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ニューヨークで凄いのを観た!

2013.01.09.Wed.22:10
写真

2012年の年末から約一週間

ニューヨーク
マンハッタンのタイムズスクエアにある
ウェスティンホテルに夫と2人で滞在した

今回の滞在中に観た7本の演劇の中で
ズバ抜けて面白かったショーのことを、どうしても書きたいいいいー!

ただ、
これからニューヨークへ行かれる方で、このショーを見る予定の方は
ネタバレになるので読まないでね!
そして
とにかく観に行って欲しいと想う!
THE McKITTRICK HOTEL
《SIeep No More》


開演23時
終演26時半くらい

場所はチェルシーの
(マンハッタンの下のほう)
廃墟ホテル

観客は何人くらいいたかなぁ?
100人くらいかなあ?
もうちょっといたかもなぁ

まず全員
クロークでコートとバッグを預けるよう言われる

観客は全員が手ブラでなければならない

入場券はトランプ
トランプのカードを一枚受け取る

薄暗いというか
ほとんど何も見えない暗い廊下を
右に曲がり左に曲がり階段をのぼっていくと

オレンジの灯りのラウンジにでる
人の話し声にホッとする

スタッフは皆、レトロな感じのする
黒いドレスとタキシード姿で優しくエスコートしてくれる

椅子に座ってもいいし
一杯飲んでもいい

団らんしていると

入場券のトランプのカードで呼ばれ、 数人づつ集められる

そして、
一人づつにマスクが渡される


オペラ座の怪人のような、アダルトな白いマスク


th_写真


それから数人づつ
エレベーターに乗せられる

スタッフである黒マントの紳士が最後に乗りこむと、エレベーターのドアは閉まる

そして黒マントの紳士に
全員マスクをかぶるよう言われ

注意事項を与えられる

このマスクは
最後まで絶対に、とってはいけない
それから絶対に、喋ってはいけない

これがルール

次に説明を受ける

白いマスクが私たち観客

黒いマスクがスタッフ

マスクをつけていない人達が役者
役者は全部で10人いる

役者をみつけたら
そばに行って観て、役者の後をついていくように

途中で違う役者をみつけて
そちらに興味をもてば、その役者に
ついていってもいい

黒マントの紳士は、説明を終えると
人差し指を口にあて
『ノー スピーキング』と、
ふたたび念おし、手に持っていた黒いマスクをつけた
そして彼も喋らなくなった

開幕を感じる


(廃墟のホテルである
この建物は
1939年に完成したが、戦争の影響を受け開業することはなかったという

地下1階から6階までの7フロアーで、部屋数は100あるという)


エレベーターが止まると、数人が降ろされ扉が閉まる

上か下か、わからないが、またエレベーターが動き出す

エレベーターが止まり
今度は、私と夫が降ろされた

好きな場所を自由に歩きまわり探検する

そして
マスクを付けていない人

つまり
役者を見つけなければ!



エレベーターの中で
マスクをつけた時に思った
エレベーターには20人くらいいたんだけど

東洋人は、私達だけだった

ニューヨークは色んな人種がいるというけど、
パッと見、圧倒的に白人と黒人が多い

どこにいっても
自分が、自信なさげな東洋人で
頼りない異国人であることを思い知らされる

ところがマスクをつけた途端
東洋人のトラベラーじゃなくなった

他の人達も、白人でも黒人でもニューヨーカーでもなくなった

みんな一緒になった

あたしは背も高い

だーれも私のことを
日本からきた
片言の英語でアタフタしてる
観光客だとは思わないだろう

俄然たのしくなってきた*\(^o^)/*

エレベーターを降りて
自由に歩き回る
とにかく薄暗い

かすかに音楽が流れているが
CDの音質ではなく
蓄音機の古い音質

時代はたぶん
1940年代のアメリカ?

ストーリーは
シェークスピアの『マクベス』と
ヒッチコックの『レベッカ』が
題材となっているんだとか聞いたけど

果たしてストーリーなるものを把握できるのか、、、

でもまあ、そんなことは、もうどうでもいい!

閉園後のディズニーランドのアトラクションに偲びこんだみたい

しかも、めちゃくちゃ広い
とても精巧なアトラクションに

初めての壮大な体験にワクワクしている自分を、思いっきり感じていた


全ては薄暗い中にある
年代物の街
部屋
広場、、、
もの凄い計算されているのだろうけど
脈略なく見える

ベッドルーム

書斎

仕立て屋

朽ちた墓場

壊れたビリヤード台のあるバー

ホテルらしきカウンター

ロビー

バスタブ

ドレスルーム

ドアの扉はなく
自由に好きな場所にいく

舞台セットや小道具に
自由に触り
自由に座り
自由に寝そべる

凄い楽しい
凄い体験

全てはモノトーンなレトロな物ばかり
ペンも紙も椅子もテーブルも窓もランプも

そうか、、、
電気が発達してない時代だから
この薄暗い照明がマッチして
さらに妖艶な怪しい雰囲気を盛り立てているのだろう

花瓶の花は全て
ドライフラワーであるところもベストチョイスな気がする

食べ物はでてこない
たとえば果物とか、お菓子とか、
そんな可愛らしい、みずみずしい物は、この世界観には似合わないからだ

飲み物はでてきたが勿論 ジュースはない

ワインとウイスキーとコーヒーだけ

食器も
みな年代を感じさせる

キョロキョロとあちこち歩き回り階段で移動したり15分くらいしたところで
いきなり役者を見つけた!

長身の正統派二枚目
やはり年代物の衣装を着ている

少しくたびれた蝶ネクタイにスーツ
コートを着て歩いていた

想い悩んだ表情で外套の襟をたて
帽子をかぶり歩いていく
二枚目な美しい顔立ちの俳優を発見!

早速ついていく

結構な早足
急いでついていく

白いマスクの他の観客たち10人くらいで着いていく

事務所みたいな部屋に入った

彼のオフィスらしい

帽子と外套をコート掛けにかける

上着は椅子の背にかけ
シャツの袖をまくり
慌ただしく机の前の椅子に座り
引き出しをあけ、ノートをだす

車のついた椅子でスイーと移動して
本棚から一冊の本をとりだす

また机に戻る

こんな様子を
あたし達観客は見守る

二枚目俳優は
あたし達を一切みないで、自分のオフィスで作業をしている

まるで私達は透明人間になったようだ

二枚目俳優は、タイプを打ち始める

あたし達は自由に覗き込んだりする

しかし
暗黙の了解のように
俳優の動きを邪魔したりしない

そして二枚目俳優は、タイプした手紙らしきものを封筒にいれ、上着を来て帽子を素早く被り出て行く

ついていく私たち観客

すると
深緑で胸も背中もガバッとあいたドレスをきた女とすれ違う

女の後ろにも10数人の観客がついている

二枚目俳優と女は一瞬立ち止まり
見つめ合い、すれちがっていく

この時、観客たちは選べる

男の後につくのか
女の後につくのか

男の後にいた観客の半分くらいは女に移動して行ってしまった

あたしは、もちろん二枚目俳優から離れないでついていく

観客も減って観やすいし*\(^o^)/*

ところがどっこい
二枚目俳優いきなりダッシュ!

えーー!

追いかける私たち!

ところが早い!
すごい早さで走り抜け、階段を滑るように降りてゆく

必死で走って追いかけたが
見失ってしまった

がく然としていると
ピアノの音
男の歌声

みると黒々とアイメイクをした長身の個性的な雰囲気の俳優が歌っていた

近づいてみる

長身で
黒々としたアイメイクで
頭が小さい個性的な雰囲気を持つジョニー・デップ似の俳優が、
さびれたラウンジのステージの上で、年代物のデッカいマイクで
レトロでダルイメロディを歌っていた

すごい魅力的な俳優

さっきの二枚目俳優を見失って正解かも!
なんてウキウキしながらデップ似の個性的な俳優の不思議な歌を聴く

彼はもう何十時間も飲んでるような気だるさを、かもしだしていた

役者レベルは、かなり上だなと判定していると、いきなり踊りだした

ダンサーだった!

このショーの題名は
『スリープ ノー モア』

セリフは、ほとんどなく、大半は芝居とダンスで構成されている

なので出演者も役者とダンサーで構成されている

最初に観た二枚目俳優は役者
次に観た深緑のドレス女はダンサー

だいたい分かる

この個性的な俳優は役者
と思いきやダンサーだった!

見事に鍛えた身体でステップを踏みながら
隣のホテルカウンターのセットまで移動

そこからは踊りが一変して
モダンダンスになる

とー!個性派俳優、いきなり
一人の白いマスクの観客の男の手をつかんだ!

あたし達観客は透明人間なはずなのに!
こうして、いじられることもありなんだ!

デップ似の俳優に
手をつかまれた観客の男も
それを見守る私たち観客も緊張して張り付いていた

どうなる!

デップ似の俳優は
自分が泣いているのを観客の男に知らせる

『見ろよ、俺の涙を』と言っているような、、、

そして胸ポケットからハンカチをだして男に渡し自分の涙を拭かせる

なにしろ薄暗いから、よくわからないけど、汗か涙か、確かに男の黒々としたアイメイクは水分で溶け落ちていた

観客の男は渡されたハンカチを受け取りデップ似の男の涙を拭いた

なんだか面白いぞオイ!とおもっているとデップ似の男は、また軽やかに踊りだした

涙から解放され、喜んでいるように見えるステップ

といっても
レトロな曲調に合わせたワルツ

あたし達観客は、
踊りながら移動するデップ似についていく

いきなり彼は、ピタリと止まり
私の前に立ち手をだした!

この10数分で
すっかりデップ似のファンになってしまっていた自分を
彼の差し出された手を前に悟る!

あたしがヨタヨタの
英語ダメダメな
日本からきた50歳のオバチャンだとは、
マスクのおかげと、ノー スピーキングのおかげで彼にはバレてない!

いいなーコレ!
もしかしたら若いニューヨーカーの女だと思われているかもー!

あたしはマスクの下で
ニッコニコ顔で手をだした

王子様に踊りを申し込まれる
シンデレラみたいに\(^o^)/

といっても勿論ワルツなんて踊れない

やっぱりワルツぐらい習いにいかなきゃなんて一瞬、想う

デップ似のエスコートが上手で
自分でもビックリするくらい
風をきって踊っているのが分かる!

デップ似は私の右手を高くあげ一回転させる

私がクルッと回るとデップ似は
ホーッと声をだして笑う

わたしが彼の右手を高く挙げると
今度は彼がクルッと回る

またホーッと声をだして笑う

今度はデップ似が
ピタリと私の正面に立ち背中を支えて押してくる

そう!まさかのワルツの
のけぞり!

もう楽しくて!

またクルクルとワルツを踊る

白いマスクの観客たちは
私とデップ似が踊るのを円陣をかいてみている

曲が変わったところでデップ似は
私の手を離して、二三歩下がり丁寧に胸に手をあて膝をおってお辞儀をした

私も膝をおってお辞儀をした

するとデップ似は何かを見つけた様子で歩いていく

視線を追うと、いつのまにか数人の役者が集まっていた

大舞踏会が開かれるみたいだ

全体で2時間半ほどの長さである、このショーの凄いところは
要所要所でキッチリと俳優達が集まるところにある

大事なシーンでは
キチンと俳優全員が観客達を連れて集まってくる

また解散してバラバラになるわけだが、その都度、観客達は、みる役者を変えることが出来る

大舞踏会は可憐なワルツから始まるが、そのうちモダンになる

ショーの前半はワルツやモダンだが
後半からはモダンかコンテンポラリーなものに変化していく、、、

大舞踏会が終わると役者たちは
またバラバラに散っていき
観客たちも、それについてバラバラになる

私はデップ似をおいかけたが
凄い早さでアッというまに見失いデップ似をふたたび見つけるのは、もうショーも終わる頃だった

その後
若い女についてみた

仕立て屋の男から
こっそり金を奪う

何も知らない心優しい仕立て屋

あやしげなマダムについてみた
薬入のりワインを相手に飲ませては泣かせる
そして涙を瓶にいれる

このマダムと若い女は
見るからに典型的な白人女性の顔で
見事な金髪
ブルーの目
上に勢いよくカールしたマツゲ
高い鼻

電車や街中で外人をみると
あまりに自分の顔と違うので思いっきりみたくなる

でも勿論そんなことは許されない

しかし、このショーでは
それが存分にできる\(^o^)/

穴のあくほど外人の顔を間近で見ることができるのである!

深緑のドレスの女の顔は
ゆっくり見ることはできなかった
なぜなら彼女は止まることがない
踊りつづけていた
めちゃくちゃコンテンポラリーダンスだが、小さい頃はクラッシックバレエをやっていたに違いない!

狭い公衆電話BOXで
一人で見事に壁を歩いたりして上下逆さに回転をつづけていた

2時間過ぎた頃
やっと気づく、、、
クタクタになってる自分の足を!

この日は朝から歩き回り
午後からはメトロポリタン美術館へいき、バッチリ四時間歩いた

メトロポリタン美術館でも最後のフロアーで、ようやく気づいた!
足がガクガクなことを!
あまりに素晴らしい美術館で、足ガクガクに気づかなかった!

そして
このショーの開演23時の時点で
あまりに未知な世界を前にして、ガクガクだった脚のことを、またもや、すっかり忘れてしまっていたが、終演近くになり、ようやく認識した!

足ガクガクだし
喉カラカラだし!


役者が全員あつまり
白いマスクの観客たちも全員集まり
フィナーレがはじまる

混沌とした暗い幕切れ

血が吹き出し
死をみせられる

マクベスもレベッカも
最初の予想とおり、さっぱりわからなかったし
ストーリーも、さっぱりわからなかったし、
なんだか、さっぱりわからなかったし

なのに、これがベスト1というのは
おかしいかもしれない

でも
これがベスト1
なのだ!

全てが終わり
マスクを取った時
何かが顔に落ちてきた!

水?
いや、自分の汗だった!


一月のニューヨーク
外は凍えそうな氷点下の寒さ

終演後、
流れる汗とガクガクの脚に驚く

しかし、、、
この劇場に、この廃虚のホテルに入って何回くらい驚いただろうか?

最後のサプライズは自分の身体で感じたなんて、これ以上のサプライズがあるだろうか?

夜中の3時
廃虚ホテルを後に
タイムズスクエアのウェスティンへ帰る

そして日本に帰ってきた今も
廃虚ホテルで買ってきた、木綿糸で繋がっているパンフレットを開く度、
マスクを取った時に流れる汗の感覚を思い出す

はい!
やっぱりコレがベスト1です!

ニューヨークで凄いのを観た!

th_写真(1)
コメント
こんにちは
いやー
スゴ過ぎます!
文章を読むだけでも、興奮しますね
タイムスリップしつつ、劇中に入り込めるといいますか!
こんな凄いショーがあるんですね
一度体験したいものです

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